「パソコンの大画面でテレビが見たい!」「録画した番組をCMカットしたり、スマホに入れたり、もっと自由に楽しみたい!」
そんなふうに考えて、この記事にたどり着いたのではないでしょうか?HDDレコーダーも便利ですが、パソコンを使えば、録画したテレビ番組を「もっと自由自在に」活用できるんです。
こんにちは。今回は、パソコンでテレビ番組を録画するための具体的な方法を、初心者向けから上級者向けまで、4つのパターンに分けて徹底的に解説していきます。
この記事を読めば、それぞれの方法のメリット・デメリットが明確になり、あなたにピッタリのPC録画環境が見つかるはず。ぜひ最後まで読んで、快適なデジタル録画ライフへの第一歩を踏み出してくださいね!
なぜ今、PCでのテレビ録画が人気なの?そのメリットとは
「専用のレコーダーがあるのに、わざわざPCで録画するメリットって何?」と思いますよね。PC録画には、専用機にはない魅力がたくさんあるんです。
大容量HDDで録り放題! パソコンなら、内蔵ストレージを増設したり、外付けHDDを繋いだりするのが簡単です。録画データが増えても、容量を気にせずどんどん録り溜めることができます。テラバイト級のライブラリを作るのも夢じゃありません。
CMカットやエンコードなど編集が自由自在 PC録画の最大のメリットがこれ!専用の編集ソフトを使えば、うっとうしいCMをカットしたり、ファイルサイズを圧縮(エンコード)して保存したり、複数の番組を1つの動画にまとめたりと、思いのままに編集できます。
スマホやタブレットなど、どこでも視聴可能に 録画したデータをスマホやタブレット用に変換すれば、通勤中や外出先でもお気に入りの番組を楽しめます。家のどこにいても、ネットワーク経由で視聴できる環境を構築することも可能です。
コストを抑えられる場合も すでに高性能なパソコンを持っている場合、テレビチューナーなどの周辺機器を追加するだけで始められるため、高機能なHDDレコーダーを新たに購入するより安く済むことがあります。
【目的別】PCでテレビを録画する4つの方法を徹底比較
PCでテレビを録画する方法は、大きく分けて4つあります。それぞれに特徴があり、あなたの目的やPCスキルによって最適な選択肢が変わってきます。
| 録画方法 | 手軽さ | 自由度 | コスト(初期) | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|---|
| ① PC用テレビチューナー | ★★★★★ | ★★☆☆☆ | 安〜中 | とにかく手軽に始めたい初心者 |
| ② HDMIキャプチャー | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | 安〜中 | レコーダー映像をPCに取り込みたい人 |
| ③ nasne(ナスネ) | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | 中 | スマホなど色々な機器で楽しみたい人 |
| ④ TS抜きチューナー | ★☆☆☆☆ | ★★★★★ | 中〜高 | データを完全自由に扱いたい上級者 |
それでは、一つひとつの方法を詳しく見ていきましょう!
方法1:一番手軽で安心!「PC用テレビチューナー」を使う
最も一般的で、初心者の方に一番おすすめなのがこの方法です。USBで接続する外付けタイプや、PCの内部スロットに差し込む内蔵タイプがあります。
専用の視聴・録画ソフトが付属していることがほとんどで、難しい設定は不要。パソコンに接続してソフトウェアをインストールすれば、すぐにテレビの視聴や録画予約ができるようになります。IODATAやBUFFALO、Plexといったメーカーから多くの製品が発売されており、家電量販店などで手軽に入手できるのも魅力です。
- メリット
- 導入や設定が非常に簡単で、初心者でも安心。
- 視聴から録画、再生まで付属ソフトで完結できる。
- B-CAS/ACAS方式に準拠しており、法的にクリーン。
- デメリット
- 「ダビング10」などのコピーガードがかかるため、録画データの扱いに制限がある。
- PCを買い替えた際のデータ移行などが面倒な場合がある。
- おすすめな人
- 難しいことは考えず、とにかく手軽にPC録画を始めたい人。
- 著作権などを気にせず安心して使いたい人。
方法2:ゲームも録れる!「HDMIキャプチャー」+「スプリッター」
これは少しトリッキーな方法です。HDDレコーダーやチューナーからのHDMI出力を、「HDMIキャプチャーデバイス」を使ってPCに取り込み、録画します。
ただし、ここには「HDCP」という大きな壁が存在します。HDCPはデジタルコンテンツの不正コピーを防ぐための暗号化技術で、テレビ番組や市販のDVD/Blu-rayの映像にはこのガードがかかっています。そのため、レコーダーからPCへ直接HDMIケーブルを繋いでも、画面が真っ暗になって映りません。
そこで登場するのが「HDMIスプリッター(分配器)」です。本来は1つの映像を複数のモニターに映すための機器ですが、一部の製品にはHDCPを解除する機能があると言われています。レコーダーとキャプチャーデバイスの間にこのスプリッターを挟むことで、HDCPが解除された映像をPCで録画できる、という仕組みです。
- メリット
- テレビ番組だけでなく、ゲーム機のプレイ画面などHDMI出力できるものなら何でも録画可能。
- すでにHDDレコーダーを持っていれば、比較的安価に導入できる。
- デメリット
- 単体ではテレビ録画ができず、別途チューナー付きレコーダーが必要。
- HDCPの解除は著作権法に抵触する可能性があり、完全にグレーな方法。試す際は自己責任でお願いします。
- おすすめな人
- すでにHDDレコーダーを持っていて、その映像をPCでデータ化したい人。
- ゲーム実況の録画など、テレビ録画以外の用途も考えている人。
方法3:家じゅうどこでもテレビ!「nasne(ナスネ)」を使う
「nasne(ナスネ)」は、SONYから登場し、現在はBUFFALOが引き継いで販売しているネットワークレコーダー&メディアストレージです。
これはPCに直接接続するのではなく、家のルーターなどネットワークに接続して使います。nasneがテレビ番組を受信・録画し、同じネットワーク内にあるPCやスマートフォン、タブレット、PlayStation®などで視聴するというスタイルです。専用アプリ「PC TV Plus」を使えば、PCでの視聴や録画予約、録画した番組の書き出しも可能になります。
- メリット
- 初期設定が簡単で、ネットワークに繋ぐだけ。
- PCだけでなく、スマホやゲーム機など様々なデバイスでテレビを楽しめる。
- 外出先からスマホで録画予約や視聴ができる。
- デメリット
- 初期投資が他の方法に比べてやや高め。
- 録画データはnasne本体にあり、直接PCで自由に編集することはできない(DTCP-IPという保護技術に対応したソフトが必要)。
- おすすめな人
- PCだけでなく、スマホやタブレットでも気軽にテレビを見たい人。
- 家族みんなで録画番組を共有したい人。
方法4:【上級者向け】録画データを完全自由に!「TS抜きチューナー」
最後に紹介するのが、PC知識が豊富な上級者向けの最終手段、「TS抜き」です。
「TS抜き」とは、放送データを暗号化されたままではなく、コピーガード情報を取り除いた「素のデータ(MPEG2-TS)」のまま録画できる特殊なPC用チューナーを使う方法です。これにより、録画データにはコピーガードが一切かからず、まさに「録り放題、コピーし放題、編集し放題」という、完全フリーな状態になります。
しかし、その自由度と引き換えに、導入には非常に高いハードルが待ち構えています。 ドライバーのインストールや録画ソフトの設定は非常に複雑で、PCの自作やプログラミングの知識があるレベルでないと、まず間違いなく挫折します。また、B-CASカードを読み込むためのICカードリーダーが別途必要になるなど、法的に非常にデリケートな部分に触れるため、すべてが「自己責任」の世界です。
- メリット
- コピーガードが一切なく、録画データを完全に自由にコピー、編集、保存できる。
- CMを完璧にカットしたり、高画質のまま永久保存ライブラリを構築できる。
- デメリット
- 導入・設定の難易度が極めて高い。トラブルが起きても自分で解決する必要がある。
- 製品の入手が困難な場合があり、アングラな知識が求められる。
- B-CASカードの取り扱いなど、法的にグレーな側面が強い。
- おすすめな人
- PCを自作できるレベルの知識と、トラブルを自己解決できるスキルがある人。
- 録画データを自由に扱って、自分だけの完璧なライブラリを構築したいという強いこだわりがある人。
まとめ
いかがでしたか?パソコンを使ったテレビ録画と一言で言っても、様々な方法があることをお分かりいただけたかと思います。
- 手軽さ最優先の初心者 → 「PC用テレビチューナー」
- スマホなどでも楽しみたい → 「nasne(ナスネ)」
- レコーダーの映像を取り込みたい → 「HDMIキャプチャー」(※自己責任で)
- データの完全な自由を求める上級者 → 「TS抜きチューナー」(※自己責任で)
どの方法にも言えることですが、録画した番組のデータをインターネットにアップロードしたり、他人に配布したりする行為は明確な著作権法違反です。必ず私的利用の範囲内で楽しむようにしてくださいね。
あなたにピッタリの方法を見つけて、快適で自由なPC録画ライフをスタートさせましょう!